私のペットは俺様美男!!!
「王子ってお兄さんいるんだー。私も兄さんいるよ。」
叶多君の事を思い浮かべながら、私は笑った。
「浦戸さんの家とか、なんか喧嘩とかしなさそう。」
「そうだね、しない。」
恭介と叶多君の仲は悪そうだけど。
「俺の家は喧嘩が絶えないから…。」
「そうなの?」
王子の言葉に、私は首を傾げた。
「うん…。特に母親と兄さんの仲が酷くってさ。ま、義理だから仕方が無いんだけど…。」
「義理!?」
私と委員長が目を見開く。
すると王子は頷いて、ゆっくりと首を振った。
「いや、止めようこの話は。暗くなっちゃう。でも、義理の兄でも僕は兄さんが好きだよ。さ、食べよう。」
明るく笑う王子に、私は感心してしまった。
「王子……顔だけじゃなくて心もイケメンだねぇ…。」
「何だよソレ。」