私のペットは俺様美男!!!
「ただいまーっ!!」
家に帰ると、いつもなら家には誰もいない。
叶多君は会社だし、亜樹は私が学校が終わったら保育園に迎えにいく。
けれど今日は――――。
「まりあー!!」
「亜樹、いいこにしてたー?」
亜樹が弾丸のごときスピードで飛び込んできて、私は頭を撫でた。
「……で、恭介は?」
「あき、亜樹、アイツきらい。」
「え。」
この人見知りに無縁な、愛らしい恭介に嫌われるとは……
よっぽどだよ恭介。
「恭ー介ー!!」
「何だうるさい。」
すたすたと玄関に歩いてきた恭介に、私は眉を寄せた。
「ちょっとさぁ、亜樹に何かした?」
「勉強教えるんだろ?してやったよ、スパルタ式でな。」
「3歳児にスパルタなんかしないでよ…。あー、怖かったね亜樹ぃ~。」
「…………。」
すりすりと亜樹に頬擦りをしていると、何故か恭介が生温い視線で私を見ていた。