私のペットは俺様美男!!!
「真理亜。」
不意にリビングの扉が開き、背の高い影がぬっと現れた。
「恭介?何?」
恭介の部屋は私の隣の客室。
普段はその部屋にいて、何をしているのかはよく分からない。
リビングに来たら亜樹の勉強を教えてくれたり、たまに料理を作ってくれる。
まるで、本当のお兄さん。
――――だと思っていたのは、最初のうち。
私は気が付いてしまった。
「前作ってたホットケーキ、あれ作れ。」
「…………作って下さい、でしょ?」
「あ?良いから早く作れ。」
この男が、実はすっっっごく俺様だという事に。
「………ま、いいや。叶多君も亜樹も食べる?」
「え、真理亜…お前が作んの?」
「え、何か文句ある?」
叶多君の言葉に、私は振り向く。
「………いや、別に。俺はいらないわ。」
「まりあが作るなら、あきもいらない。」
ちょ、何ソレ!!???