たまゆら。

いつも、言った後に「言いすぎたかなぁ」と思うけど。
特に間違ってるとは思わない。


「だって同棲って、孤独に耐えられない人がすることでしょ」


彼の横に座って、麦茶を一口飲んだ。

なんかもう既に、同級生気分。


「結婚までして責任を負おうとは思わないけど、離れることの孤独とか寂しさに耐えられなくなっちゃって、するんでしょ。
孤独に耐えられない人ってだめだよと私は思う」


三木蒼太は黙ってしまった。


…あ、言いすぎちゃったかな。


ちらりとその横顔を見ても、そんなに怒っている様子ではなかった。傷ついてる様子もない。
むしろ、「なるほど」といった表情だった。

三木蒼太はお茶をごくごくと飲んで、ふうと息をついてから、私のほうを向いた。
優しい笑顔だった。


「ユッキーは、しっかりしてるな」



逆に私が肩透かしを食らった気分だ。


「…え」

「確かにねー、だめだよな。恋愛に依存してる奴は」






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