モテヤンキーにコクられて
「美桜~!何飲みたい?聞くの忘れた」


先輩っ!


またあたしの名前、呼び捨てにしてる。


「別に何でもいーです。適当に買ってきてください」


美桜って呼ばれたことで恥ずかしいのもあって、照れ笑いしそうになる顔を必死に隠すかのように、いつも通り素っ気なく言ってみる。


「何でもが一番困るんだけど。でも多分そういうと思って、適当に買ってきた」


柴田先輩はニヤニヤしながら、後ろに隠していたペットボトルをあたしに差し出した。


ビタミンジュースと、乳酸菌飲料。


…ホントに適当なんだけど。



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