モテヤンキーにコクられて
「運動苦手だからブラバンに入ったのに、なんでランニング……。あ、だけど今日は先輩たちの合奏があるから、パート練習は1年だけだし、気楽」



サナはゲッソリしながらも、先輩がいないってことを思いだして、ニッコリと笑った。



「なんか大変そーだね」



「うん。だけど、いい先輩もいるし。たまたまウチのパートの女の先輩が怖いだけで。

あっ、あとね……男の先輩で、すっごいイケメンがいるんだぁ~」



「イケメン!? ウソッ、どの人? となりの部屋だけど、全然知らなかった」



ウチの中学のブラバンは、吹奏楽コンクールの全国大会進出の常連校で、



顧問の先生は、部活での態度もそうだけど、普段の生活態度も部員全員に厳しくしてる。



普段のそういうところからキッチリしておくと、演奏にも影響があるとかなんとか。





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