モテヤンキーにコクられて
「……美桜」


……えっ!?

柴田先輩の声が聞こえてきて、あたしはハッと目を開けた。


そしたら目の前に柴田先輩が、心配そうな顔で立っていた。


「……わぁっ! いつからそこにいたんですか!?」


「今だけど?」


そう答える柴田先輩は、なんだか不機嫌そう。


「どうして、ココが?」


「美桜の行く先には、必ず俺がいると思えよ? 俺はお前を、絶対に逃がさない」


真剣な顔で言われ、あたしの顔はみるみるうちに、真っ赤になった。


「ばっ……バッカじゃないの!? よくそんなセリフを、照れずに言えますよね」



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