モテヤンキーにコクられて
「言っとくけどな、他のオンナとは膝マクラ以外のことも、いーっぱいしてきた。

そんなことぐらいでイジケてたら、俺と付き合っていけねーから」



そんなこと……敢えて言わなくてもいいのに。



「じゃあ……柴田先輩とは、もう付き合わない」



拗ねて、図書室を飛びだそうとしたら、強い力で引きよせられた。



「その分……美桜には、優しくしてやれる。中学のときの俺じゃ、とてもじゃないけどムリだった。

だけど今は……どんな風にしたらカノジョに喜んでもらえるのかとか、女心も今では少しぐらいわかってるつもり」



柴田先輩は真面目な顔であたしをジッと見つめてくる。



「……じゃあ、元カノのこと思いだすようなことは……もう、言わないでね?」



「おー、わかった」



……あたしって、厄介なオンナかも。



こんなことぐらいで妬いて、柴田先輩を困らせて……。



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