モテヤンキーにコクられて

「聞きたいこととかあったら、遠慮なく聞いてくれていーから」



「うん……別にない」


　
「ない!?　いや、ちょっとはあるだろ」



先輩はあたしが質問してくるとでも思ってたみたいで、焦ってる。



「えー……ないかなぁ」




「ほらな？　何人と付き合ったのかとか、「今まで付き合った彼女の中で、あたしのこと一番好き？」とか……」



柴田先輩はあたしのマネをしてるのか、肩をすくめて小首を傾げてる。



「ちょっ……なに、それ!!　いくらなんでも、あたし……そんなこと聞かないから！」



何番目だなんて、そんな自爆するようなこと聞けるわけない。



今付き合ってるのに、「２番だな～」とかって言われたら立場ナイし……。