モテヤンキーにコクられて
「帰り……迎えに行くから。待ってろよ」



ニッと笑うと、柴田先輩は先に図書室を出ていった。



部屋に残されたあたしは、なんだか不完全燃焼っていうか。



自分の気持ちを出しきれなかったことと、



柴田先輩がサッサと行ってしまった寂しさで、なんだかモヤモヤしていた。




……放課後こそは、素直になってみよう。




柴田先輩が迎えに来たら……



自分から手をつなぐぐらいになってみよう。




柴田先輩のいない部屋で、あたしはそう……心に決めていた。



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