モテヤンキーにコクられて
「そーいやさぁ……俺って、美桜のこと全然知らねぇわ。

このまま家まで送ってくから、歩きながら……美桜のこと、俺にもっと教えてくれる?」



「うん……あたしも、今の柴田先輩のこと……あんまり知らないかも。

柴田先輩のこと……もっと、知りたいな」



「かわいいこと言うよな……ホラ、美桜……コッチ向けよ」



柴田先輩はあたしの顔をジッと見て、優しく微笑む。



……キューン。



ヤバい……あたし、柴田先輩が大好き。



素直になってみて、よかった。



「美桜の怒るとこも、拗ねるとこも、全部好きだから。……俺のこと、もっともっと……好きになってくれよな」



「そんなの……言われなくても……」



この先は、口に出すのは恥ずかしい。



濁してゴニョゴニョ言ってるあたしの唇を、柴田先輩は強引に奪った。



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