モテヤンキーにコクられて
長い長いキスのあと、柴田先輩はやっと唇を離してくれた。



「…………」



恥ずかしくって、目が合わせられない。



柴田先輩は、自分からあんなキスをしてきたくせに、なんだか照れてるみたいで、



「じゃ……行くか?」



なんて言いながら、普段はしないんだけどやたらと髪を何度もかきあげていた。



お互いなんだか気まずくて、しばらく沈黙。



そのまま5分ほど歩いたところで、柴田先輩がふと立ちどまった。







「……もっと美桜と一緒にいたい。やっぱ、俺んち来るか?」



「……えっ?」





< 338 / 396 >

この作品をシェア

pagetop