LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
―――朝、お弁当を作って居ると、呼び鈴が鳴った。
お隣さんなどと、近所付き合いはなく、挨拶だけなのに、誰だろう?
エントランスからの呼び出しはなかったのに。
「はーいっ」
ロック解錠をし、玄関を開ける。
「……成美ちゃーんっ…」
「えッ?お義母さん!?;;」
そこには、号泣してる海斗のお母さん。
オートロック解錠のナンバーを知ってるお義母さんが、ここまでこれて当然。
しかし、何を泣いてるのか、全くわからない。
リビングへと案内し、海斗を起こす。
お弁当のおかずにと、オーブンで焼いてるグラタンの匂いの美味しさが、今ではいらない香りとなってしまった。