LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
「私さ、下らない夢があったのよ。成美が叶えちゃったけど」



「ん?」



「せっかく免許があっても、乗れる車は、母親の軽だけ。だから、結婚相手はミニバンや高級車…とにかく高い車の、ハンドルを握りたかった!」



「何それ(笑)」



私自身は考えず、当たり前になってた事が芽の夢。

何だかおかしくて笑えた。

しかし、後ろからの視線に気が付き振り返ると、商品の前出しや整理をしてた永井さんが、私を睨んで居た。



「何よ?成美に言いたい事でもあるの?」



「…いえ」



芽のお陰で、永井さんは背を向けたけど、私が思ってる以上に、怒ってる筈。
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