LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
私も裏に行き、帰る準備。



「迎え呼ばないの?」



「呼びたくないです」



意地なのかも知れないけど、永井さんの一言で、今日だけでも、1人で帰ろうと決めた。

下川さんとホールに出て、私は入り口へ。



「…妊娠が本当なら、堕ろしてくれたら良いのに」



その瞬間、聞き捨てならないセリフが聞こえた。

…どうして?

どうして、そんな事まで言われないといけないの?



「永井さん!君、何を言ってるんだッ!?」



「邪魔なんですよねー。香椎さんのご主人が、欲しくてたまらない」



…私にだって…。

我慢の限界はある。
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