LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
『私、クリスマスイブに1人なんですよ。それで、香椎さん…奥さんもバイトだから、一緒にどうかなって』



「誰の携帯を見た」



『え?』



「誰の携帯を見たと、訊いてるんだ」



『……すみませーん!電波が悪いみたいで!お店でケーキ買ったんです!良かったら、会えませんかー!?』



ーーブチッ

猿芝居に拭いようのない怒りを覚え、電話を切った。

登録し、着信拒否にすると、下川さんがベランダで誰かに電話をして居た。



「…海斗さん、大丈夫ですか?」



「成美に何もなければ、別に俺は大丈夫」



本当に、成美に何もなければ…。




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