LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
スリッパに履き替え、「何でしたか?」と声を掛ければ、腕を掴まれた。



「来て下さい!」



「は?何でですか!?」



「奥さん、頑張ってますよ!」



…そりゃあ、芽ちゃんは頑張ってる。

けど、俺が入ったらマズイだろ!



「すみません、無理です!」



逃げようと、腕を振り切る。



「ご主人!立ち会いを希望してた奥さんの傍に、居てあげて下さい!」



「……俺、“ご主人”じゃないですけど;;」



「え?;;」



「知人です…」



「や、あの、あ…私ったらすみません!;;」



そこまで必死に謝る必要ないんですけどね。
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