Return★LOVE!
ハァ、ハァ……っ
見失わないようにあたしが追いかけた先は図書室だった
「あれ。確か陽向ちゃんだっけ?」
「え?」
我に返ったあたしは状況を理解した
目の前にいるのは上級生だった
「あ、っつっても俺が一方的に知ってるだけか。
俺、宏樹の友達なんだけど」
あ……そうなんだ
でもあたし……
あたしはその姿を見てハッとした
その上級生は短髪に屈託のない笑顔を浮かべた優しそうな人だった
あたし……無意識にひろくんの昔の姿に似てる先輩追いかけてたんだ……あほらし
「ごめんなさい、あたしもういきます」