リア充彼氏!!




□□□





よし、着替え完了。


私はもう一度、鏡の前に立った




「今日から高校生かぁ…」


私、鷹野 渚(タカノナギサ)は、今日から高校生になるのです。



「あっ、いけない!忘れるとこだった!」


私は、長い前髪をまとめて三つ編みをし、左にながして、ピンで止めた。



うーん、前髪は別にこれでいけるけど…



「髪…伸びたなぁ」

中学の時はすっごく短かったのに、今は肩より少し上ぐらい。



「ん〜…でも髪切るのめんどくさいしなー。ま、いいや」


スクバを手に取って、部屋を出た。








「おはようなぎちゃん、やっと起きたのね♪」


「おはようお母さん」


「随分と遅かったな渚」


ビクッ!!



「…すっ、すみません……」



にこやかと笑う母とは裏腹に、ソファーで堂々と座るお父様の声は首筋がゾッとする。





「鷹野さん、お姉ちゃんミヤ君と話してたよ」


鷹野さんの向かい側に座るこの子は、妹の
鷹野 なる。小学五年生。

なっちゃんは、クールで集団行動が嫌いな子。


胸まである長い髪を、下で2つ結びにしている。



「ほぉ?朝っぱらからか?」


見た目超イカツイ男は
鷹野 海陽(カイヨウ)。愛称、鷹野さん

周りからよく、親戚の人?って聞かれるけど、正真正銘の父です。

これは小学生からの癖なんです。理由は…



「別にそんなんじゃないですからね」


「そんなの知ってる。あいつはバスケ命、だからな」

「残念ながらミヤは今、ギターにハマっている様子ですよ?」



「んだと初耳だぞ…。オイ渚、今日の帰り翔梧家に連れて来い。俺が一発殴ってやる」


「いやいや、犯罪になります!」




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