桜星サンセット
降りるお客さんと乗ってくるお客さん、乗車客が入れ替わりながら次第に目的地に近づく。

車内の温度が下がるのを感じ始めた頃、電車は駅へと到着した。

「うわー、なんか空気が違う」

「うん。きれいな気がするね」

木の匂いがかすかに混じった風が吹いている。

「アン、コウ、こっち」

少し日に焼けたコウスケが手を振っている。

ペンションの人と迎えに来てくれていた。

「コウスケ君が言ってた通りかわいいお嬢さん達ね」

運手席の奥さんが言った。

「かわいいなんて言ってな・・・」

コウスケは焦っていた。

かわいいといわれた事とコウスケの様子に、2人で顔を合わせてちょっと笑った。

奥さんもいい人そうで良かった。

山道をぐんぐん登り、数十分後ペンションに着いた。

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