桜星サンセット
「コウ!お待たせー。待った?」
「ううん。大丈夫」
「でも、もうちょっと待って。職員室行って来るから」
「うん、分かった」
私には好都合だった。
生徒会室からみんながいなくなるのを待って入った。
加藤先輩の絵はすぐに見付かった。
壁の真ん中に飾られた、窓と同じくらいの大きな絵。
りっぱな額縁に入れられている。
その右上には古びて茶色がかった赤いリボンが付けられ、最優秀賞、と書かれている。
賞をもらった絵なんだ。
おじいさんとおばあさんがベンチに座っている絵。
公園かな?木や花が背景に入ってる。
笑っているおばあさんに話しかけているおじいさんの横顔。
しわくちゃの笑顔の2人。
長い時間をかけて育んだ確かな物がそこにははっきりと描き出されている。
人を描くのが苦手なんてウソだ。
こんなにも優しくて温かい、人に対する愛情に溢れている。
「ううん。大丈夫」
「でも、もうちょっと待って。職員室行って来るから」
「うん、分かった」
私には好都合だった。
生徒会室からみんながいなくなるのを待って入った。
加藤先輩の絵はすぐに見付かった。
壁の真ん中に飾られた、窓と同じくらいの大きな絵。
りっぱな額縁に入れられている。
その右上には古びて茶色がかった赤いリボンが付けられ、最優秀賞、と書かれている。
賞をもらった絵なんだ。
おじいさんとおばあさんがベンチに座っている絵。
公園かな?木や花が背景に入ってる。
笑っているおばあさんに話しかけているおじいさんの横顔。
しわくちゃの笑顔の2人。
長い時間をかけて育んだ確かな物がそこにははっきりと描き出されている。
人を描くのが苦手なんてウソだ。
こんなにも優しくて温かい、人に対する愛情に溢れている。