桜星サンセット
その後もやっぱり私ばっかりしゃべって。

あっという間に時間は過ぎる。

まだ全然帰りたくなんてないけれど、家の前まで来てしまった。

「送ってくれてありがとう」

こんな言葉じゃなくてもっと話したい事があるはずなのに。

「じゃあ・・・」

「うん。またね」

笑顔で見送る。

一日の最後は笑顔を見せたい。

コウスケが背中を見せる。

ああ、背中も、好き。

一歩、二歩ゆっくりと歩き始め、三歩目にくるっと向きを変えた。

< 263 / 280 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop