桜星サンセット
「よく間違われるんです。白いって言ってくれてありがと」

アンは余裕でにっこり笑った。

その笑顔にみんなが見とれ、教室の緊張感や苛立ちが解け、元のざわざわした状態に戻った。

「すっきりした。アンちゃんなんかカッコいいーー」

舞ちゃんが真っ先に褒めた。

ホントにかっこいい、私だったらあんなこと出来無い。


放課後私は一人教室に残っていた。

アンが委員会に参加しなければならなかったので帰りを待っていた。

まだかなぁ、早く終わらないかなぁ。

私はやることも無く時間を持て余していた。

メールをしようにも中学の頃の友達はもう友達じゃないし、向こうからメールをしてくる事も無かった。

窓から射し込む温かい陽射しにウトウトし始めた時、バタバタと足音がしてガラッとドアの開く音がした。

アン?

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