桜星サンセット
伝説
「コウ、ママがそろそろいらっしゃいって」

「まりこさんが?行く、行く」

あれから1ヶ月半経っている。

少し伸びた私の髪は、朝のスタイリングに時間がかかるようになっていた。

日曜の朝また私は早起きをした。

まりこさんに会えるのが嬉しくてしょうがない。

お母さんはまた張り切ってシュークリームを作っていた。

お母さんのシュークリーム久しぶりだな。

小さい頃、どのお菓子よりこれが一番好きだった。

卵の味の甘いカスタードクリームがたっぷり入ったずっしりとしたシュークリーム。

大切に箱に詰めて家を出た。

< 68 / 280 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop