Perfect
完敗


蒸し暑い夏
あたしのキライな季節。



「あ゙~つ~い~」



あたしは親友のユメと
朝のだるーい登校中。



『もお~しんどいって。』



電車から下りて
駅のホームを抜けて
商店街をダラダラと歩く。



「なあユメ」



『なぁに~?』



皮製の焦げ茶色の
カバンをリュックのように背負い、
猫背のように歩いている。

ローファーも
蒸れてきそうで
早く脱ぎ捨てたかった。



「あたしらヤバい?」



するとユメが携帯の
ディスプレイを確認している。



『……余裕』



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