記憶が思い出に変わる時(仮)




「どんなに好きだって
どうにもならないことだってあるの。」



「…どうにも…ならないこと…」




結衣の目が
揺らいでいるのを
あたしは見逃さなかった。


「好きな人に、大好きな彼女がいる、とか」

「ゆ…い…」

あたしの目を見て、
強い口調で、悲しい目で
そう言った。



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