記憶が思い出に変わる時(仮)
「加奈先輩!」
「優梨ちゃん!?教室まで…どうしたの?」
「すいません、今日部活休みます。」
「え…?あ、うん…いいけど…別にあたしじゃなくてもー…」
あたしがわざわざ
加奈先輩のクラスに来た理由。
「…あたし、負けませんから…!
では、失礼します!」
宣戦布告しにきたんだ。
日向…
あたしを陽希のいないココで、
救ってくれたのは
貴方でした。
だから、
陽希も、許してくれるかなー…?
ーーーーーー
ーーー
「お母さんっ!」
「ん~何よぉ…こんな昼間っから…」
「もう4時だけど…陽希の……場所、教えて」
「…陽希君…?
あんた、行けんの…?」
「行くの。だから、教えて」
お母さんと陽希のお母さんは
前、同じ店で働いてた。
だから、仲よかったみたいだし…
そう、あの事故の日までは。
ずっと逃げてきた。
貴方はまだ生きているんだと、
思っていたかった。
でも貴方がずっと
あたしを見守っていてくれてるなら、
隠しててもばれちゃうね?
陽希のこと、
忘れるんじゃない。
陽希はずっとあたしの大好きな人。
絶対それだけは変わらないから…
「陽希……遅くなってごめんね。」