記憶が思い出に変わる時(仮)
「それでねぇ~……何よ」
岩瀬の口調が急に変わる。
「そこ、優梨の席。なんであんたがいんのよ」
五十嵐か…
俺の気持ちを
代弁したような言葉に
俺も賛成。
「なっによぉ!いないんだから
いいじゃない?!」
―ブチッ
「あんた…何言ってんの…?」
五十嵐の目やら
オーラやらが
急に一変した。
―バンッ
「こうなったのは
誰のせいよッ!!」
机に手をついて
大声を出した五十嵐に
みんなの視線が集まる。
「や、やぁね、
いきなり大声出して~」
そんなこと微塵にも感じない五十嵐に対して
岩瀬はその場から逃げた。
「…助かった」
「村岡くんじゃなくて優梨のためだから♪」
岩瀬に勝った五十嵐は
いたずらに笑ってみせた。
きっとあいつは
五十嵐に守れてんだな…