記憶が思い出に変わる時(仮)

*Side日向







「や、あ、汗っ!あっついね!」

「やめろ。目が傷つく」

「っ」


目をこする手を
日向に制止させられる。


「…中学でもいじめられてたのか」


遠慮がちに言う日向の顔は涙に滲んで見えない。


「…は、るき…」



なんでここでそいつが出てくる…

無性に苛立ちを覚えた。


「…たい、…会い、たい…陽希…」


ただ名前を呼んで泣くだけの優梨にどう対処すべきか分からなかった。


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