記憶が思い出に変わる時(仮)
「なんで止めないのよっ!」
「なんでって…」
「追いかけるよっ!!」
「は?」
五十嵐の勢いに
2人で学校を飛び出していた。
そして
近くの駅から電車に
乗り込んだ。
―プルルル…
「優梨…っ」
電話が繋がらないらしく
五十嵐は顔をしかめた。
「陽希は東京に行く予定だったの。だから多分新幹線…」
「…」
予定?
「…どんな…」
「ん?」
「陽希ってどんな奴なんだよ」
五十嵐は驚いた顔をしていたが
ため息をつくと話しはじめた。