記憶が思い出に変わる時(仮)



「おつかれー!」

「お疲れ様でした」

「服部ちゃん、昨日どうしたの?」

太雅先輩まで同じことを…

「ただの風邪ですよ」

「日向も休んだんだよね」

「…風邪ですか?」

「んー、さっきの服部ちゃんと同じこと言ってた」

………おんなじ言い訳…

なんたる偶然。

「お大事に♪」

「…ありがとうございます」



ーージャー……

「おい」

「ひ、なた…」

ジャグを1人で洗ってる時だった。

「昨日のこと、親は?」

「知らないよ」

「ふーん…」

「巻き込んで、ごめん…」

「別に」


しれっと言って
日向はあたしの頭に大きな手を置いた。

「頑張りすぎんなよ」


「……ん」

優しい日向…
いつも無愛想なのに
調子狂っちゃうよ…。

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