記憶が思い出に変わる時(仮)



「おはよー」

「おはよ…」

「何ー?優梨、元気ないじゃん」


元気でなんて
いれないよぉ…

日向の妹が、病気だなんて。
お母さんに昨日何があったのかも


全部、椎奈ちゃんのこと以外を
由衣に話し終わるときには
もう放課後だった。

「……」


「あたし、今日病院行かなきゃ…」

「ついて行こうか?」

「ううん。ありがとう、大丈夫。」


あんなお母さんを
見られたくなかった。


惨めな姿を、見せたくなかった。

< 88 / 151 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop