先生サマ





『こんなものバレたらヤバイんじゃないですか?



悠也先生がやめるならまだしもこの子だって厳重な処分…、まぁつまり退学とかありえるんじゃない?



3年になって就職とかあるのにこんなことで将来つぶされるなんてこの子可哀想だと思いませんか?』





そうニコッと微笑む女がその時は悪魔にみえた。





悠「…返せよ」




『嫌だよ


ま、先生が付き合ってくれるなら別だけど♪



まぁ私を一番に愛して付き合わなきゃ結局はバラすことになるんだけど



それともこの子にも今のこと言ってあげようか?



きっと罪悪感でなにをしでかすか分かんないよ』





悠「…ッ


里緒になんかしたら女でも容赦なく殴る」




そう言いながら俺は女を逃がさないように女の顔の横に両手をおく。





『…じゃぁ今言ったこと条件につけてくれるなら


この子には何もしないって誓うわ』





そう言って俺のネクタイを掴みグイッと強い力で俺を自分の方へと引き寄せる。





俺は、本音では嫌なんだけど





その条件にのってしまった。





里緒が傷つかない方を選んだ。





『それじゃ付き合うこと決定!



そんな私達の付きあいはじめた記念日にキスしよ!』




そう言って顔を近付けてくる女





拒みたい



できるなら今すぐ条件を破棄してしまいたいのに





俺はそのキスを受け入れる以外に選択肢が残されていなかった。





その日から俺と里緒の関係は崩れていった。





大切なものを守るのにどうして“一番”を失わなきゃならないんだろう…






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