先生サマ
ビックリしながらも見てみると立っていたのは昨日ウザイくらいの甘ったるい声で話し掛けてきた田畑先生だった。
一瞬嫌そうな顔をしてしまったがそれじゃ後々面倒くさいのでニコッと作り笑いをしておいた。
悠「おはようございます。田畑先生!」
そう言って田畑先生の横を通ろうとした時だった…
ガシッ
突然強く腕をつかまれビックリした。
腕を掴んできた人物は確かに田畑先生。
なんだけど…
力が以上に強い。
離そうとしても離れない手。
俺こんなに力弱かったっけか?
なんて少し自信をなくしていた時、
田畑『悠也先生、ちょっと…、付いてきてくれませんか?』
そう鋭い目付きでいう田畑先生。
昨日とは随分態度が違う。
そんなことを思っているうちにもう勝手に付いていくことを決められたらしく腕を掴んだまま田畑先生は歩きだした。
職員室の奥にあるほぼ使われていない資料室。
そこに入り二人きりになった時田畑先生は口を開いた。
田畑『あのさ、直球にいうけど…』
そう腕組みをしながら言う。
なんかムカつくな。
この態度の変わりよう。
なんて思いながらも言葉を返す。
悠「なんっすか?」
田畑『…あのさ私の美山里緒に近づかないでくれる?』
なんて予想もしなかったことを言い出した。
そのせいで俺は間抜けな顔を見せてしまう。
だって…、訳が分からないんだよ!
美山里緒って里緒だよな?
なんで田畑先生が里緒に近づくなとか言うわけ?
悠「き、姉妹?」
田畑『バカじゃない?あかの他人だし。』
そうしらっという。