先生サマ
庄野も俺につづきエレベータをおりる。
『酒は最高だなー♪』
なんてハイテンションで俺に話し掛けてくる庄野をみながらも部屋の前まできて鍵をあけた。
鍵を開けた途端すでに少し酔ってるっぽい庄野は『やっと着いたなぁ!』なんて両手をあげ喜びながら入っていく。
俺はため息をつきながらも庄野の後につづき部屋へと入っていった。
携帯を開いてみれば着信が3件きていた。
開いてみると3件の着信すべてが里緒からだった。
不思議に思いながらも隣ではしゃぐ庄野を横に俺は里緒に電話をかけた。
プルルル―…
むなしく鳴り響く電話の音に耳を傾けながらも俺は里緒が電話にでるのを待っていた。
暫くならすと
里『…はい』
そんな元気なさそうな里緒の声が聞こえてきた。
悠「里緒?」
里『…あ、悠也くん
お、おはよ』
悠「もしかして寝てた?」
そう問うと『ちょっとね』と言いながらヘヘッと笑う里緒の声がした。
悠「なにか用だった?」
里『…別に用はないよ
…ただ悠也くんの声が聞きたかったの』
そう言う里緒の言葉にうれしさを感じると同時に俺は違和感も感じた。
悠「…里緒、なんかあったんじゃない?」
なんとなくそう聞いてみた。
すると里緒は以外にもかなりの動揺をみせた。
里『…―ッ、ななな、なんでもないよッ』
そう電話ごしでいう里緒。普通な態度を装ってる。
つもりなんだろうけど、明らかになにかあったっぽい。
悠「嘘、なんかあっただろ?」
そう何度も聞いてみるが里緒はなんでもないと言い張るばかり。
結局最後までごまかされて電話を一方的に切られてしまった。