鏡【一話完結型】
鏡の主の元へ訪れる者は、何か不安を持った人間ばかり。
感情など、なくしてしまえばいいのにとさえ思う。


感情などないと、鏡の主のように自由に、快適に暮らせる。
寂しいなどの感情もない。

だが、さっき旭に何故だか嘘を教えた。


理由はわからない。
天の邪鬼な事をしてみたかったのかもしれない。


鏡の中の主はまた暫く考えるのだろう。

やはり、摩訶不思議なものだ。
感情と言うものは。


鏡の中の主はぽつり、そう思うのだった。


           Fin.
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