蝶龍
……そうか。
最初から分かってたじゃないか。
琉伊『分かった…だから…翔と流を返して』
石動「琉伊ならそういうと思ってた…おい」
石動隼人が
声をかけると
今まで周りで立っている
だけの下っ端たちが
後ろから
2つの影を連れて来た。
そこには翔と流がいた
見るも無惨で。
赤く腫れ上がった顔。
所々に血が流れていた。
ゴメンね。
あたしが関わったから。
琉伊『ねぇ…必ず戻って来るからお願い…あたしに2人を雷龍に連れていかせて』
石動「………」
難しい顔をしている
琉伊『…お願い』
石動「戻って来なけりゃ雷龍は潰す」
あたしは
静かに頷くと
2人を肩に背負い倉庫を
ゆっくり離れた