蝶龍


石動の倉庫から
数十メートル離れた場所で

翔と流を
木にもたれさせケータイを開いた。


アドレス帳から一人のケータイへ
電話を入れた。





琉伊『…流と翔…○×倉庫付近の木の近くにいるから…』




そう言い残し
相手の返事を聞かず電源を切った。


怪我のせいで
少し熱っぽい2人。

ごめんね…ゴメンね…

ただ謝ることしかできない


ハンカチでそっと2人の血を拭う。





流・翔「「…ぅっ…」」





小さいうめき声をあげ
ゆっくりと瞼が上がった。




流「る…ぃ…さん…⁇」




琉伊『ゴメンね…ホントに…ごめっ…』





翔「ぁ…やま…ら…なぃ…で…くださ…ぃ…」





< 125 / 203 >

この作品をシェア

pagetop