未完成なパズル
意を決して
校内に入ろうと、
一歩を踏み出したその時、
走ってきた男子に勢いよく当たられ、
私はことごとく吹っ飛ばされた。
「大丈夫か?」
もう少しで倒れてしまいそうだった私を、
誰かが支えてくれる。
「すみませーん。」
私に当たった当の本人は、
軽くそう言うと、
何事も無かったかのように去って行く。
「怪我してね?」
支えてくれたその人が、
私の肩を抱いたまま
静かに尋ねた。
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