未完成なパズル




私はその声の主を確かめるべく
振り返る。



そこに居たのは、
金髪で制服をだるそうに着崩した
如何にもチャラチャラしてそうな男子。


時折、
目にかかりそうな前髪がうっとうしい。


校則完全無視と言った感じ。



「ん。」



彼は、
落ちていた鞄を拾い上げ、私に差し出す。


私は小さく頭をさげ、
それを受け取ると、
逃げるようにその場を立ち去った。



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