イケメン彼氏の秘密
金髪の男の子は立ち上がる。
「さっきから喧嘩売ってんのかお前」
「んー?」
斗真は凄く近距離で睨まれてるのだが、笑ったまま。
どうしようヤバいやつだよこれ。
誰か周りに助けてくれそうな人は…
「やめときなよ、蓮」
「そうそう海人の言う通り。蓮負けてるから顔が」
「性格も負けてんぜ蓮」
「皆何言ってんの。どう考えても全部が負けてるでしょ」
いた。
周りの4人は金髪の男の子に恨みでもあるのかな…。
さっきから弄られてる気が。
「俺泣きたい…」
「あ、あの元気出してください!」
…あ。
可哀相すぎてつい声をかけちゃった。
金髪の男の子は顔を上げると真面目な顔になった。
「俺と付き合ってくださっ…!!?」
「え…」
私は男の子の言葉に驚いた…のもあるけど違う事に一番驚いた。
それは一瞬で男の子は私の目の前から姿を消したからだ。
消した、というより正しく言えば飛んで行った。
4人と斗真の足によって。