イケメン彼氏の秘密



金髪の男の子は立ち上がる。



「さっきから喧嘩売ってんのかお前」

「んー?」



斗真は凄く近距離で睨まれてるのだが、笑ったまま。


どうしようヤバいやつだよこれ。


誰か周りに助けてくれそうな人は…



「やめときなよ、蓮」

「そうそう海人の言う通り。蓮負けてるから顔が」

「性格も負けてんぜ蓮」

「皆何言ってんの。どう考えても全部が負けてるでしょ」



いた。


周りの4人は金髪の男の子に恨みでもあるのかな…。


さっきから弄られてる気が。



「俺泣きたい…」


「あ、あの元気出してください!」



…あ。


可哀相すぎてつい声をかけちゃった。


金髪の男の子は顔を上げると真面目な顔になった。



「俺と付き合ってくださっ…!!?」

「え…」



私は男の子の言葉に驚いた…のもあるけど違う事に一番驚いた。


それは一瞬で男の子は私の目の前から姿を消したからだ。


消した、というより正しく言えば飛んで行った。


4人と斗真の足によって。



< 108 / 136 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop