イケメン彼氏の秘密


結局入ることになり、いざ教室の中へ。


真っ暗。本当真っ暗。


どうやって歩けばいいのこれ?何も見えないんだけど…。



「斗真…?ちゃんといる…?」

「おーいる。にしてもすげー真っ暗だな。俺の手どこにあるかわかる?」

「わかんない…」

「じゃそのまま飛びつく感じで前にジャンプしてみて」

「ええっと…こうっ!?」



ごつんっと顔に固いものが当たる。


…痛い……。



「あごめん!俺の肘に思いっきり当たった。大丈夫か?」

「うー…大丈夫……」

「とりあえずこれでいいな。腕に掴まってて」

「うん!」



暗闇だと何だかあまり抵抗なく掴まれる。


明るいと恥ずかしいし。



「手探りで進むのって結構たいへ…」

「うらめしやー♪」

「わぁぁぁぁっ!?」

「はははっ!いいリアクションだねー」



顔を懐中電灯で照らし出てきたのは宇宙人っぽいお面を被った人が2人。


そして1人は笑い声を出しながら、もう1人は黙ったまま同時にお面をとった。



「あ!?う!?えぇっ!?同じ顔が………!!!」

「恭奈。俺腕が痛いかも…」

「あっご、ごめん!!」



ついついぎゅっと掴まってしまった。


いやそれよりも全く同じ顔が目の前に…。


もしかして「うらめしや」とか言わなかったし、喋らないし、黙ってる方は私しか見えてないとか…!?


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