イケメン彼氏の秘密
その④
付き合い始めて5ヶ月と少し。
お兄ちゃんにパシらされた私は本屋へと向かっていた。
いきなり「じゃんけんっ」と掛け声を言われた私は「えっ!?」と若干パニック。
「ぽんっ」と言われ、ただとっさに手を出した。
お兄ちゃんはパーで私はグー。
「つーことでこれ買ってきて」と渡されたメモとお金。
勿論私は抗議したとも!
だが「じゃんけんに負けたお前が悪い」しか言われない。
いきなりじゃんけんをさせられ、負けるとこの有り様。
きっと自分が負けたら「なんとなく」で済ませるんだろう。
なのに…卑怯だ……!!
「えーっと…新刊のとこは……」
口では勝てない。
あの男は口だけは達者だ。
しょうがなく行くはめになった可哀想な私。
これはそんな時の話。