イケメン彼氏の秘密


斗真は本を一冊取り、「じゃぁ」とすたすた歩いていった。


行動が怪しすぎる。


誤魔化そうとしたりすぐに帰ろうとしたり……。


よし。


暇だから尾行してみよう!


…本当は斗真には悪いことだけど私は知りたい。


何を隠そうとしているのかを。


とりあえずこの本のお金を払ってこないとね。



「お会計は1920円になります」

「はい」

「……2000円頂きましたのでお釣りは…あれ……少々お待ちください」



あぁぁっ斗真が行っちゃう!


少々お待ちも待てないよっ!


店員さんは10円玉を一枚持って戻ってきた。



「すみません。一枚足りなかったもので…」



こんなときに限って何で10円玉、一枚ないの…。



「80円のお釣りになります。ありがとうございました~」



急いでお店を出ると、随分先に斗真の姿があった。


見失ってなくて良かった。




< 40 / 136 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop