イケメン彼氏の秘密
どうしよう…もう夕方だし!
~~♪~♪~~♪~~~♪~
誰っこんな時に電話してくるのは…!!
あ。そっか!
電話で迎えに来てもらえれば…!
「もしもしっ!」
『我、妹、兼、俺の召し使い。遅い。何やってんだ?』
「お兄ちゃん!助けて!」
『は!?どうした!?拉致られでもしたのかっ!?』
「迷子になった!」
『…………は?』
「どうしよう!?帰れない!」
『どうやったら迷子になれるか知りたいよ。俺は』
電話越しの溜め息。
傷つく!何そのわざとらしい溜め息は!
尾行というのは誤魔化しつつ、迷子になった理由を話した。
するとまた溜め息が聞こえた。
『俺は本買いにいかせたのにな。何で迷子になるんだか…。とりあえず場所は?どこ?』
「どこかわかってたら迷子じゃないし、帰れる」
『理屈言うな…じゃぁ何か特徴的な店とかそんなのは?』
「えーっと…ゲーム屋さんとかコスプレの衣装売ってる店とか……」
『ここらでコスプレの衣装売ってる店は………第二公園近くなんだけど…よく歩いて行ったな。普通、車で行くような所なのに』
「私、そんな遠くまで歩いてたんだ…」
気づかなかった…。
まぁ、夕方になってるぐらいだし…そうだよね。