イケメン彼氏の秘密
お兄ちゃんは玄関からリビングへとやってくると、顔色を変えた。
「なっ…だ、誰だっ!その男はっ……!!家は可愛い子は勿論、イケメンは立ち入り禁止だろ」
「でも今日、お母さんは帰ってくるの遅いって…」
『たっだいま~!あら、靴が1つ多いわね』
「お母さん!?」
「やべっ!!とりあえず…カーテン!カーテン中隠れろ!」
「は?あの意味がわからなっ」
「斗真!早く!」
私は状況が全くわかっていない斗真を引っ張り、カーテンの中へ。
何でタイミング悪く、お母さんは帰ってくるの。
今日は飲み会で遅くなるって言ってたはずなのに…!!
「なぁ、恭奈。意味がわからないんだけど…」
「あとで話すからとりあえず隠れてなきゃ……」
「わかった。隠れてる…」
そう言うと私を抱き寄せ、ぴったりとくっつく。
身長的にちょうど斗真の胸の部分に私の耳が当り、心臓の音が聞こえてきた。
結構…早い……?
「斗真ドキドキしてる…」
「状況わからない上に恭奈が超近くにいるから」
そう言われ、少しホッとした。
だっていつも斗真は余裕そうにしているからドキドキしてるのは私だけって思ってた。
私も斗真が近くにいるとすっごくドキドキするもん。