イケメン彼氏の秘密

｢あのお兄ちゃん…?｣

｢何で…何で……｣

｢え?｣

｢何でお兄ちゃんに報告しなかったんだ!｣

｢えぇっ!?｣



普通､お兄ちゃんに｢私彼氏できたんだ～｣なんて報告するっ!?


したとしても｢ふーん｣とかだよねっどうせ。



｢はぁぁぁ…昔は｢アーヤにぃ!｣ってすぐ俺に報告して素直で可愛い奴だったのにいつからこんな……｣



そんなこと言われても…ね。


もう昔とは違うことだってあるんだし。


なんで落ち込まれなきゃいけないのっ。



｢アーヤにぃ…?もしかして……｣

｢斗真?｣



斗真は何か呟くと｢はぁ｣と何度もわざとらしく溜め息を吐くお兄ちゃんの方へ。


携帯を開き､操作したあと､画面を見せた。



｢変なこと聞きますけど…もしかして､シト､さんですか……?｣

｢…なぜ俺の名を……｣



シト?俺の名?


お兄ちゃんの名前は絢歩なのに。


まさか…斗真とネット友達……?