イケメン彼氏の秘密
…で。
「適当に座ってて」と言われても…困る。
きちんと整頓された少し広めの部屋。
座れる場所はどこでもあるけど。
「はいお茶ー…って高橋。何でそんな隅っこに…」
「だ、だって…」
「こっちおいで、ほら」
ぽんぽんっと自分の隣を叩く麻倉くん。
そこから少し離れた場所に座ると苦笑い。
「遠い…まぁいいや。何かしたい?」
「なんでもいいよ」
「そんじゃ…んー……そうだ。格ゲーとかできる?」
「格ゲー?」
「格闘ゲームのこと」
格闘ゲーム…あ。お兄ちゃんがやってた。
なんか戦って体力を削っていくみたいな。
「で。1つ提案があるんだけど」
「提案…?」
なんだろう。提案って。