虹色えんぴつ
翔太は生徒玄関から出てくる
あたしに気づいたのか立ち止まる。
「んだよ?」
昨日と同じ不機嫌具合…
それもこれもあたしのせいだ。
「ごめんね。今日車で送ってもらったの」
「嘘つくんじゃねーよ。待ったのに」
しょうもない言い訳も見破られて
翔太も勘が鋭くなったなぁ…なんて。
馬鹿なあたしはこんな状況でも
翔太の成長に驚いちゃいます。
「本当にごめんね?」
背の高い翔太の前に立って
顔を見て謝ると
翔太はフイッと顔を逸らした。
冷たい…
「罰として今日、サボれ」