虹色えんぴつ
男の子のおうち
それから
翔太の自転車の後ろに乗って
毎日の登下校のように
さっき通ったばかりの道を
戻っています。
「どこ行くの?」
「あー…とりあえず俺ん家」
「…へ?」
ペダルを漕ぐ翔太の肩に寄りかかり
風に当たりながらも
今から向かう目的地に着くのを
何故だか戸惑いが生まれました。
あっという間についた場所は
さっき言っていた翔太の家。
中一振りに来た翔太の家に
懐かしさを感じながらも
速やかに鍵を開けて入る翔太の後を
あたしはオズオズと着いて行った。
「お邪魔します…」